【挑戦する人たち】阿蘇・南小国に惚れ込むスウェーデン人・ワル マックスさんにインタビュー

こんにちは、未来づくり拠点MOGです!
2019年5月、南小国町にオープンした「未来づくり拠点MOG」。

ここは、『未来をつくる挑戦を育む場所』であると同時に、様々な地域から様々な人たちが集い、”Co”=”共に“仕事をする空間を共有するコワーキングスペースです。

そんなMOGでは、“自然体で挑戦する人たち”シリーズとして、地域で自分の叶えたいことに挑んでいる方々をご紹介します!

第1弾は、南小国町の人なら一度はどこかで見かけたことあるであろう、このお方。マックスさん!

小国郷では珍しい”ザ・欧米人”という風貌でありながら、赤いママチャリで田園の中を颯爽と走り抜ける姿や、きよらカァサ(町の物産館)で、レジに立っている姿などが多数目撃されていますが(笑)、一体、何者なのでしょう?その正体を知るべく、ご本人にお話を伺いました。


Wall Max Love(ワル マックス ラブ)
1989年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。地元高校卒業後、京都の日本語学校に2年通った後、一旦帰国し、地元大学Uppsala Universityを2018年に卒業。就職のため、2018年12月より熊本県阿蘇郡南小国町へ。現在は、(株)SMO南小国でインバウンドのツアー造成や情報発信などの仕事に携わる。阿蘇の大自然をこよなく愛し、畑仕事をしたり、地元の居酒屋で楽しくお酒を飲むのが大好きな30歳のスウェーデン人。体の半分が地元産まいたけの天ぷらでできている。

■日本との出会い

― マックスさん、今日は”謎の外国人・マックスさん”の正体を教えてください!よろしくお願いいたします!

はい。よろしくお願いいたします。(完璧な発音)

― そもそも、マックスさんと”日本”との出会いはなんですか?

僕が幼い頃、長期休みには親戚の別荘がある町に遊びに行っていました。そこは、人口4,000人くらいで南小国町と同じくらいの小さい町なんですけど、小さな本屋さんがあって。

ある日、おばあちゃんが本屋に行くので一緒に連れてってもらったら、たった1種類だけ、なぜか、たまたまスウェーデン語訳されてる日本の漫画があって。

今でも、なんであんな小さな町の本屋さんにあったのか謎なんですけど。笑
幼い僕には”日本”なんて全く未知の世界で、正直、関心もなにもなかったんですけど、おばあちゃんが「買ってあげるよ」って言うから、「あ、じゃあ、ありがと」って軽い感じで買ってもらいました。

帰りの車で何気なくその本を開いてみたら、どんどん惹き込まれちゃって。
家に着く頃には1冊全部読んでしまって、おばあちゃんに「(続きが買いたいから)また本屋さんに戻って!」って頼みました。笑

― その漫画が…

ドラゴンボールです!!!

―名作キタ…!!!『ドラゴンボール』の何にそんなに惹かれたんですか?

スウェーデンはもちろん、他の国にはない日本の漫画独特の子供騙しではない”長編ストーリー”の奥深さにどんどん惹かれていきました。
「なんだ、このめっちゃ面白いストーリーは!」って、とにかくマニアックなくらいハマってしまって。

ある時、家族で海外旅行に行くことになったんですけど、ドラゴンボールのコミックを何冊も荷物に入れると重たいので、テープレコーダーで、自分がドラゴンボールを読み上げる声を録って。効果音とか、絵の様子も説明したりして。それを、飛行機の中とかビーチで日向ぼっこしてる時に、ひたすら聞いたりしていました。

― え?! 自分で読み上げるドラゴンボールを、ビーチで聞いていたんですか?!笑

はい。笑

― ドラゴンボールを五感で味わってますね!(爆笑)

■日本に来るきっかけ

― その後、どんな青年期を過ごしたんですか?

日本のアニメもいろいろ見て、僕もあんなにかっこよく日本語喋りたいなって、日本語に対する憧れがすごかったかな。

日本語が上手になるためには日本に行くしかないと思って、高校卒業後、色々バイトして一生懸命お金貯めて、京都の日本語学校に行きました。

― 2年間の語学留学、どうでしたか?

ずっと楽しかったですね。
同じ学校の複数の先輩たちに「3カ月経ったらホームシックがくるよ」って聞いてたのに、いつまで経っても全然こなくて。笑
はじめ1年の予定だったのに、せっかくならあと半年・・・あと半年・・・と、結局2年いました。

― すごく楽しい留学生活だったんですね!反面、苦労したこともありましたか?

授業だけではなかなか上達できないので、生の日本語に触れたいと思って、近くの大学の交流イベントに参加したんですけど、”本音と建前”とか”社交辞令”とかが、なかなか難しかったです。

「今度また遊びに行こうよ!」って話になったから、本当に誘うと、「え?!」って顔されたり。苦笑

― 留学経験を経て、日本で働きたいと思ったんですよね?

はい。日本にずっと住みたいと思いました。

留学生として勉強半分、遊び半分で過ごすのと、仕事で日本で住むのは全く違う経験だろうから、とにかく一度働いてみたいと思いました。
やってみないと一生後悔すると思って。
自分の人生の中の、大きな目標の一つでしたね。

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